狂熱

 13

「ほら、いつもみたいに強請ってみろよ」

 黒沢は一番敏感な乳首には触れずに、柔らかな刺激だけを与える。 

「ああっ……おっぱい……吸って……弄って……」

 胸でも、乳首でもなく、黒沢たちは、俺におっぱいと言わせたがった。

 女じゃあるまいし、俺の乳をおっぱいなど言わせる彼らの気が知れない。
 
 こいつらはただ俺を辱めたいだけなんだ。

 黒沢が俺の乳暈ごと吸い付いた。とたんに、ずくりと躯の奥の芯が疼いた。

「あっ……あんっ……ああっ!」

 黒沢はいやらしい音を立てながら、ジュルジュルと吸い付いた。

 俺は一瞬で快楽の奴隷へと落ちる。
 あまりの快感に、ビクビクと躯を震わせてる。

 黒沢が交互に乳首を吸いながら、片側は指先で弄りまわす。

 俺がどうしたら一番感じるのか、熟知している男は、つま先で乳首の芯をコリコリと掻く。

「アアッ……悦いっ……あっ、あんっ……」

 俺は淫らに腰を揺らしながら、黒沢から与える快感にただ酔っていた。

「ホント……増々、快感に弱くなったよな、お前……」

「あんっ……お前らが……そうしたんだろっ……ひんっ……」

 言いながら、俺は既にもっと強い刺激を欲していた。

「なんだ、もうチンポが欲しいのか?」

 アナルで達する快感を知ってから、俺の躯は射精しただけでは、満足できなくなっていた。

 そして、最初から射精制限されて、調教されたせいか、今ではリングがないと寂しいぐらいだった。

「欲しい……もう、ちょうだい……」

「エロい顔して誘いやがって……この淫乱が……」

 それは本当のことだが、言われて悔しくないはずはない。
 それでも、俺は逆らえなかった。

 もし、こんな中途半端なままで放っておかれたら、狂いそうだった。

「黒沢……もうっ……お願いっ……んっ……欲しっ……」

 逆らったところで、散々焦らされるだけ焦らされて、結局最後には犯されるのだ。

 なら、こんな糞みたいな矜持を大事に持っていても意味が無い。
 俺がど淫乱な性奴なのは、動かしがたい事実なのだから……。

「なら、お前のチンポが大好きな、卑しいお口を見せて強請ってみな」

 俺はタンクにもたれて、壁に付くほど足を大きく広げて、黒沢にアナルを見せた。

「ここに……黒沢のチンポ……挿れて……ください……」

 羞恥がないわけではない。俺は少し俯いて、懇願した。

 しかし、俺の淫らな躯は、その徒花をヒクヒクとひくつかせて、目の前の勃起した陰茎を欲しがっていた。

「こんなに毎日犯してやってるのに、お前のアナルはキレイなもんだな」

 言いながら、黒沢は指を突っ込んだ。

「アァアアッ……ンッ……」

 指を挿れられただけなのに、俺は軽く達したように、ヒクヒクと躯を震わせる。

「すげー……ギュウギュウ締め付けてやがる……」

 挿れた指をぐるりと回されて、ゾクゾくと感じてしまう。

「なんだ……随分柔らかいな。もう、既に朝から誰かとヤッたのか?」

「アアッ……坪井に……朝に呼び出されて……ひぃんっ……」

 乳首よりも、ペニスよりも、アナルへの刺激が一番感じてしまう。

 そんな自分は、確かに黒沢たちがいうように、淫乱……なのだろう。   
 
「朝から犯られて、まだ足りないって……どんな淫乱だよ」

 呆れるように黒沢は嘲笑うが、それを彼も愉しんで見えた。

 俺はどうしようもない淫乱で、変態で、売女なのだろう……。

「もう……黒沢のチンポ……挿れて……欲しいよ……」

「ああ、いいぜ。たっぷりくれてやる」

 黒沢の硬くて、太くて、熱いペニスが、俺のなかに挿ってくる。

「アアッ!!……イイッ……アンッ……気持ちいい……」

「くそっ……やっぱ、たまんねーぜ」

 前立腺を擦られ、奥の奥まで、突き上げられて、そこはまるで膣のように、男に犯されて喜んでいた。

「ヤァアッ!!……もっとぉ……突いて……」

 グチュグチュと接合部がいやらしい音を立てながら、精液やら腸液やらの交じり合った体液が泡立つ。

「アッ、アンッ……チンポっ……気持ちいいっ……」

「この淫乱めっ……そんなに俺のチンポにっ……犯されて……気持ちいいのかっ……オラッ、オラッ!!」

 激しい黒沢の突き上げに、トイレのタンクがギシギシと揺れる。

「アッ……ひっ……ひんっ!!……あっ、ひぃいいっ!!……黒沢っ!!」

 脳みそが吹っ飛びそうなほど、気持ち良くてたまらない……。

 こんな……男のチンポに犯されるのが……こんなに気持ちいいなんて……。

「いい加減にっ……諦めなっ……お前の躯は、もう男無しじゃいられねーんだろっ……躯だけじゃなく……心も渡しな……」

 黒沢は激しく俺の前立腺を抉る。

「アヒィイイイ――――ッ!!」

 俺の躯はガクガクと震えた。
 ドライで悦ったのだ……。

 まるで引き付けを起こしたみたいに、ビクッビクッと小刻みに震えながら、奥は食いちぎるようにギュウギュウと締め付ける。

「アアッ!!…ヤッ、ヤァアアッ!!……ヒッ!!止まらなッ……アアッ!!」

 奥が痙攣して、オーガズムが止まらなかった。

「ううっ……ハッ……すげっ……堪んねー……」

 黒沢はそれでも容赦なく突き上げてくる。

「あひぃ……ヤァハッ……アァアア――――ッ!!」

 気が遠くなるような、鮮烈な快感が何度も襲う。

 ドクっと体内で黒沢が射精した。
 すでに、それすら感じてしまう。

「ククッ……何度、抱いてもいやらしい躯だな。いや、抱く度にいやらしさを増してる感じだな」

 黒沢がペニスを抜き取っても、俺の躯はまだヒクヒクと小さな痙攣を繰り返し、快感の余波を味わっていた。

「こんな躯じゃ一生俺達から離れられないよな」

 勝ち誇ったような目をして、黒沢を俺を見下ろす。

 くやしいが、黒沢の言うとおりだった。

「いいかげん俺達のものになれ……」

 汗で額に張り付いた髪を、黒沢が撫で上げる。
 時折見せる、優しげな瞳で俺をみつめていた。

「嫌だ……」

「ほんと、素直じゃねーな」

 黒沢は苦笑した。

「……けど……俺を捨てたら、お前ら皆、殺してやる」

 黒沢は目を見開いて俺を凝視する。

「……そりゃ、すげー告白だ」
 
 そう言って、破顔した。

 

 end

 


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