魔王の花嫁

 02


「さて、花嫁殿。婚姻の儀式の手順は聞いているだろう」

 勇者が肢体をビクリと跳ねる。
 それは手順というほどのものではない。最初は冗談かと思って聞き直したが、冗談などではなかった。

 貴族の集まる前で、魔王の性器を体内に受け入れて魔王の魔力を体内に満たすというものだった。魔王の魔力で体内を満たされると、魔王の雌になるように体が作りかえられるのだという。

 それは、恐怖でしかなかった。もう二度と人間には戻れないのだ。

 だが、国の民の命を人質に取られているからには勇者に拒否権などなかった。

 勇者は震える体を必死に抑えて、ゆっくりと双丘を持ち上げてドレスの裾をめくった。

 勇者のアナルは使い魔によって拡張され、たっぷりと体液が注入されていた。薄いピンクで硬い蕾だっただろう窄まりは、今は熟れた果実の様に赤く腫れぷっくりと盛り上がり綻んでいた。緩くなっているのは見るだけでわかる。

 魔王の指がぷつりとアナル中に挿ってくる。たった指一本が粘膜を擦るその刺激だけで、ゾワゾワと肌を這い上がる快感に体が跳ねる。

「おいおい、俺の花嫁は処女の癖にどんだけ淫乱なんだ? 指一本でイッてんじゃねーよ。それもユルユルだしな」

 指はすぐに二本にふやされ乱暴に中をかき混ぜられる。それなのに、勇者は戦慄いて嬌声を上げた。
 指はすぐに二本から三本に増やされる。

「勇者様、そんないやらしくケツ振って善がるなんて、国民の為じゃなくて自分が愉しむ為の間違いじゃねーのか?」
 
 群集の中から、誰かがそんなヤジを飛ばした。 
 羞恥がわかないはずもないが、ほんの少しの刺激でさえも勇者の頭をおかしくした。許容できない快感が勇者の矜持も責任感も全てを吹き飛ばしてしまう。

「あああっ、がっ、ああああああっ!!」

 いつの間にか四本にまで増えた指が、前立腺を刺激して、勇者は何度もメスイキを繰り返す。
 ビクンビクンと小刻みに震えては、悲鳴の様な嬌声をあげた。

 スミレ色は濁ったように何も写さず、絶えず喘ぐ、その口元からは涎がずっと流れていて首筋までべちょべちょに濡らしている。

 そこに勇者の風格はどこにもなかった。

「全く、使い魔に体を慣らさせていたとはいえ、まさかここまでドロドロだとはな。俺としてはもう少し抵抗してくれた方が愉しいんだがな」

 ずちゅんと音を立てて魔王は指を引き抜く、勇者と使い魔の体液で中はたっぷりと濡れていた。どうやら準備は整ったようだ。

 魔王は自らのペニスを取り出す。まだ完勃ちには程遠かったが、処女の勇者にはこれぐらいの大きさで十分だろう。

 勇者はすでにぐったりしながらも、今から自分のアナルに充てがわれるソレを見て、思わず腰が引けた。それは自分の腕よりもずっと太かった。

「やっ…そんなのっ…挿いらないっ…」

 怯える勇者の顔を見て魔王は満足げに笑う。
 
「挿いる挿いらないではない、挿れるのだ。自国の民がどうなってもいいのか?」

 真っ青な顔の勇者はまるで死刑を求刑された罪人の様だ。
 ブルブルと震えながらも、再び魔王に今解されたばかりの緩まったアナルを向ける。

 魔王は自分の手で覆える様に思うほど細い腰を掴んで、自身へと引き寄せる。

「そんなに力を入れるな。余計に挿いるものも挿いらない」

 そんな忠告も勇者の耳には入らない。
 魔王は諦めて、勇者の中に自分のペニスを埋めていく。

「ひぃ、ぎぃ…あっ、ああっ、あああああっ!!」

 メリメリと勇者の狭い体内へと自身を捩じ込んでいく。思ったよりずっと狭くてキツかった。

「ゴッ、ごわれるっ、ひぃいいっ、ごわれりゅぅっ!!」

 自分の体内を許容用以上の異物が入り込んでくるのだ、本能で勇者は逃れようとするが、魔王は放さなかった。いや放すどころか、ますます質量を増した異物が更に奥へと入り込んでくる。

「もうっ、やめっ、苦しいっ…お尻っ、壊れちゃ、ひぃぎいっ!!」

 勇者が、まるで子供の様に泣き叫ぶ。まさかこれほど取り乱すと思ってなかった。
 魔王はほくそ笑む。初めて見た時から自分のモノにすると決めていた。

 背中ごしからも勇者の恐怖と絶望を感じる。まさに極上の美酒以上だ。

 勇者の絶叫を愉しみながら、最奥まで自身を沈めた。
 それだけで勇者はハアハアと肩で息をして朦朧としている。

 本番はこれからだというのに情けない限りだ。

 とは言っても、勇者の心臓に埋め込んである俺の魔石が勇者の力をほぼほぼ封印している。あの膨大な光の魔力が使えなければ、一般人より少し頑丈なだけの体にすぎない。

 クククッと込み上がる笑いを抑える。
 これから身も心も俺のモノにする。

 勇者の薄い腹を撫でると、自らのペニスの感触を感じる。
 俺を殺しにきた憎い勇者、しかし愛おしい。相反する感情が魔王を更に興奮させた。

 愛おしくて憎い勇者に自身の欲望で埋め尽くした感情は最高だった。
 
「さあ、勇者よ。我が妻となるのだ」

 魔王が勇者の体を持ち上げると、弱々しい勇者の懇願が聞こえる。

「ひっ、やめっ、やめっ、てぇ…動かっ、ないでぇ」

 手を放すと自重で勇者の体が落ちる。グチュンと合わさった股間がなった。

「ひぃい、グゥうふうっ」

 まるでカエルが潰れたみたいな声だ。だがそれすら魔王には最高の興奮のスパイスだった。
 その声が聞きたくて、魔王は何度も持ち上げては落とすを繰り返す。

「ひっ、ぎっいいっ、あがががっ、ごわれりゅっ、ごわれりゅっ!!」

 勇者のその可愛い声と、狭くてぎゅうぎゅうと締め付けてくるアナルの刺激に魔王のペニスは更に凶悪なほどの太さに育って、更に勇者に苦しみと恐怖を生んでいた。

 その凶器から逃れようと勇者の手が空を彷徨う。それに気づいた魔王は酷く苛立ちを感じて両手を後ろでに拘束し、その細腰を掴んで、一気に後ろから突き上げた。

「ひぃいい、ぎぃ、いいいっ…ぎっ、いいい!!」

 ガツンッ、ガツンッ、ガツンッ、ガツンッ、ガツンッ、ガツンッ!!
 ジュボボっ、じゅちゅじゅちゅ、ジュクジュクっ!!
  
 肌を打つ音と、粘液が絡み合い泡立つ音が響く。 
 
 魔王は自らの欲望を叩きつける様に勇者の中を責め立てた。だが、次第に勇者の反応が薄れていくのを感じて、彼の中に魔力を注ぎ始める。勇者の反応が愉しすぎてうっかり本来の目的を失うところだった。

 魔王の魔力は勇者の体力をゆっくり回復していく。それと同時に痛みも次第に薄れていった。すると痛くて怖いだけの行為が快感に変わり初めていた。

「ああっ、ふぁああっ…なっ…でぇ、んんっ!!」

 勇者にも魔王のペニスから魔力が流れているのを感じていた。熱い暖かな魔力。そこからじんわりの体の外に広がっていくような快感。
 それに気づいた瞬間、絶え間ない快感の波が襲いくる。

「あひっ、あひぃ、やめっ、あっ、ひぃいいい!!」

 腹の奥が熱くてたまらなくて、粘膜から与えられる快楽は先ほどの指とは比べ物にならないほど、鮮烈だった。

 勇者の体がビクンビクンと跳ねて達した。しかし、数分とも立たずに再び痙攣が始まるのだ。
 何度も何度もイキまくる。頭も体もおかしくなりそうだった。
 しかし、魔王の魔力が流される限り勇者の体力は何度も回復された。

「あひぃ、らめっ…もう、やっ、いぐっ、まだっ、いぐっ、ああああっ、ひぃやぁああああっ!!」

 もう何度目になるかの痙攣。気を失ってもすぐに覚醒する。そしてずっと何度も何度も魔王の凶器に突き上げられて達するのだ。

「もうっ、してっ…ひぃんん、もう、ゆるっ…じでぇ…うええっ」

 勇者の体は、穴という穴から体液を流して、自身と王座の床に水溜りを作っていた。

「あひっ、あひぃ…まだっ、いぐぅー、まだっ。いぐのぉ────っ!!」

 ビクンッ、ビクンッ、ビクンッ、ビクンッ!!

 また達した。永遠の様な快感地獄だった。イッてもイッても魔王の抽送は止まらない。敏感になった場所を更に刺激され続けるのだ。
 
 繰り返される鮮烈な快感の波に勇者の脳が焼き切れそうだった。人としての尊厳も勇者の責務も男としての矜持も、もう何もなかった。それは快感を受け取るだけの肉塊だった。

 もう自分が何者だったかさえも思い出せなくなった頃、腹の中で何かが弾けた。

 そして勇者は気を失った。

 ぐったりと横たわる勇者の真っ白な肌に、緻密な模様の魔紋が現れる。それは勇者が魔王の眷属になった証だった。
 
 これより勇者シオンは魔王妃シオンへと生まれ変わったのだった。


 END 


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