タブー
 03

「ああ、勿体無いな……」

 長谷川は首筋から口元へと伝ったアルコールをたどって舐め上げる。まるでナメクジでも這うような感触に肌が粟立った。

「イヤ……」

 小さな声が天音の口から漏れる。
 長谷川はその声まで奪うように、天音の唇に吸い付いた。チュウチュウ、ピチャピチャと音を立てながら、無遠慮にその可憐な唇を蹂躙する。

 天音は手を突っぱねて、どうにか逃れようと抵抗してみるが、長谷川はびくともしなかった。

「んんっ……ふぁっ……んっ!!」

 そのうち、口づけはもっと深くなり、天音のものとも長谷川のものともつかない唾液が溢れ出す。

 すこしづつ天音の抵抗が弱くなって、おとなしくなったところでようやく長谷川は唇を解放した。

「おい、お前らも手伝え」

 長谷川に命令されて男達は天音の服を脱がせる。どうやら、誰も長谷川には逆らえないようだった。
 あっというまに天音は丸裸にされた。

「誰か、こいつの両手と両足を持っとけ」

 男達は、物好きだなぁ〜などと呆れながらも、嬉々として天音の四肢を拘束した。

 天音の両手は頭の上で固定され、両足は膝を曲げられて、大きく広げられた。天音の小さなペニスからアナルまで、まる見えの格好だった。

「ああ、可哀想に、すげー脅えてるしぃ」

 などといいながら、男達の顔は笑っていた。
 天音は、もう一度皇紀に縋るような視線を向ける。

「おにいちゃん……助けて……」

 どれだけ兄に嫌われていても、縋る相手は兄しかいなかった。藁をもつかむ思いで救いを求める。
 だが兄は気まずそうに顔を背けただけだった。

「残念だな、天音。皇紀もお前が俺に抱かれるところがみたいらしいな。諦めて俺に大人しく抱かれるんだな」

 絶望が天音の恐怖をさらに増大する。
 天音は長谷川が自分に被さるのを、ギュっとキツク目を瞑ることしかできなかった。

「天音の乳首はちっちぇーな。まだ、色も薄いし」

 長谷川がギュッと乳輪ごと胸を摘んだ。

「……ッ!!」

 痛みに天音の顔が歪む。

「痛いか? でも、そのうちココを弄られるのが、たまらなく気持ち良くなるんだぜ」

 指先で捏ね繰りまわされて、天音は痛みを堪える。
 こんなに痛いのに気持ち良くなんか、なるわけないと思った。

 次に長谷川は天音の胸に吸い付いた。キツク吸われ、歯で甘噛みされて、舌で突かれる。

 長谷川はその行為を何度も互の胸に繰返した。空いた方は指で弄られて、しばらくすると淡い色だった胸が、熟れたように紅くなった。

「いった……んっ……やめて……」

 ジンジンとした痛みと熱が、そこから引かなくなって、時折痛みではない別の妖しい感覚がする。

 甘くて、切なくて、じっとしていらない。少し怖くて、やめて欲しいのに、もっとして欲しいとも思う。

「なんだ、感じてきたのか?」
「違うッ……んッ……」
「違わないだろ。さっきから腰くねらせて、色っぽい声上げてるだろ?」

 尖った先を爪先で引っ掻かれて、背筋をなにかが駆け上がるような感覚に、躯が跳ね上がった。

「ヤァッ!! アっ……っ!!」

 躯の奥がズキズキと疼く。

「そろそろ、薬も効いてきた頃だな」

 自分の躯がまるで自分のものでもないみたいに、長谷川の与える感覚に支配された。




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