顔合わせ
 02

「やっ……やめてくださいっ……」

 逃げようとすると逆に壁に押し付けられた。

「相変わらず、いやらしい顔してんな」

 言いながら真田の手は、友里の尻をしだくように揉んでいた。

「しゅ、主任っ……もうっ、やめっ……」

「あれから俺はお前のことが忘れられないんだぜ。俺の部下だしいつでも手を出せると思ってたのに、横から社長にかっ攫われるなんて思ってもなかったぜ」

 耳元で囁くように呟かれ、耳朶をねっとりと舐められた。

 それだけで友里は腰が砕けそうになる。

 快感に流されそうになる自分を叱咤する。

 もうすぐ省吾に会うというのに、別の男の手で感じることが堪らなく嫌だった。

「やめっ……て下さいっ……こんなところ……誰かに見られたらっ……んっ……」

「このエレベーターは直通だぞ。着くまで誰も乗ってはこないさ」

 首すじに真田の口脣が這う。キスするように軽く吸い付いて、舌で舐められた。

「ひぅ……はぁ……やぁっ……」

 ゾクゾクと背筋を寒気にも似た感覚が走る。友里の躯はガクガクと小刻みに震えていた。

「やはり、堪らなくいやらしい躯だな。これぐらいでこんなに感じているなら、ここを触るとどうなるんだ」

 真田の手が胸元を這う。

「ダメッ……ダメです。主任、そこは……」

 しかし、その手はスーツの襟の内側に忍んでいく。

「さあ、友里の可愛い尖りはどこにあるんだろうな?」

 クスクスと笑いながら、真田が胸を撫でる。

 敏感な場所を触られているわけではないのに、躯が熱くなっていくのが分かる。

「お願い……します。主任……もう……やめて、下さい……」

 これ以上、触られたら、もう隠せなくなる。社長にばれてしまう。

「そうだな。そろそろ止めないと、流石にまずいか」

 真田も社長に睨まれたくはないのだろう。

 ホッと気を抜いたとたんに、ギュッと抓られた。

「ひぃいっ!!」

 鋭い痛みに悲鳴が上がる。

 省吾の命令で毎日のように弄っている乳首は、酷く敏感になっていた。

「すげっ、前に比べて随分肥大してるし、もう芯がコリコリだな」

 摘んで指の腹で揉むように捏ねられて、痛み以上の快感が、鋭く全身を突き抜ける。

「あひぃ……あううっ……ダメッ……やめてっ、やめてっ!!」

 ビクッビクッと友里の躯は激しく震え、目尻には涙が滲んでいた。

 流石にこれ以上はヤバいと思ったのだろう、ようやく真田の手が止まる。

 それでも快感の灯火が燻ったままの友里は、まだ躯を震わせたまま、肩で息をしていた。

「本当に、すっかり淫乱な躯に躾けられたみたいだな」

 真田に弄られた乳首がズキズキと痛む。

「ほらっ」と言ってハンカチを渡された。

「目が赤くなってる。これで拭きなさい」

 真田からハンカチを受け取ると、エレベーターが最上階に着いた。

 友里は真田から受け取ったハンカチで涙を拭いながら、エレベーターを降りた。

「これ洗濯して、お返しします」
「いいよ、ハンカチぐらい。別に返さなくても」

 そう言って真田は背を向けて歩き出した。友里も慌てて後を追う。




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