顔合わせ
 12

「おい、庄内。お前ばかり愉しんでないで、こっちにも少しぐらいお裾分けしろ。友里君の嫌いやらしい表情ぐらい見せてくれ」

 とうとう焦れた松原が、庄内に食ってかかる。

「もうちょっとぐらい待てんのか。辛抱のないヤツだな」

「一番に友里君に飛びついたお前には言われたくない……」

 いつもはスタイリッシュな松原だが、この時ばかりはムッと眉を顰めた。
  
「しょうがない、友里。あいつらにもお前のいやらしい顔を見てもらいなさい」

 しかし友里は首を振った。
 今、自分の顔がどれだけ見苦しいか良く知っていたからだ。
 
「残念、友里はお前には見られたくないんだと」

 勝ち誇ったように庄内が松原に言い放つ。

 しかし、それも省吾の一言で暗転した。

「友里……こっちに向きなさい」

 省吾の言葉で、友里の動きがピタリと止んだ。

 それは数秒ぐらいの間、友里はその場から動けなかった。

 しばらくして、のろのろと躯を反転させる。

 省吾の向けるまっすぐな視線に、とても向けることはできなかった。

「ほれ、いつまで休んでるつもりだ」

 後ろから軽く突上げられ、友里は再び腰を揺すりだした。

 省吾の視線が気になってしょうがない。だけど、彼の方を見ることはできなかった。

 やがて、じれったく感じたのか、庄内が後ろから、突き上げ始めた。

「ヒィアアっ!!……ヤッ……アアッ……アァアアッ……」

 一度動き出すと、その激しさは烈火のごとく友里をめちゃくちゃに突き上げる。

 その激しさに、目眩をおこしそうな快感が何度も訪れた。

 揺さぶられ、ブラブラと揺れるペニスから先走りがあちらこちらへと捲き散る。

「あひぃいい……アアッ!!……ヤァアアアッ!!」

 庄内に突上げられ、気持ちよくて堪らない。

 そして、そんな自分を省吾が見ていることに、更に興奮した。

 絶えまなく、涎と涙を垂れ流しながら、狂ったみたいに感じた。

 庄内は中々達しなかった。

 ヒイヒイとみっともない声を何度も上げて、このまま気がおかしくなって、死んでしまうと本気で思った。

 ようやく、庄内が友里の中で達した時には、友里の意識はほとんど残ってはいなかった。

「お前は、どうしてそんなに自分勝手なんだ。友里くんを抱き潰すつもりか?」

 松原はぐったりと床の上に崩れる友里を同情するように一瞥
してから、庄内を睨み付ける。

「しょうがないだろ。こんなに興奮したのは久しぶりだからな、思わずはりきってしまったわ。それにたっぷり味わえと言ったのは社長だからな。ワシはその言葉に甘えたにすぎん」

 友里とは反対にすっきりした顔で、庄内は身なりを整えている。

 省吾の言葉を逆手に取られては松原も反論することはできなかった。

 だが、散々に友里の淫らな姿を見せられて、松原も余裕がなかった。

 誰の目も無ければ、今すぐにでも彼を襲って、自分の滾った欲望を捩じ込みたい衝動に駆られる。

 それを辛うじて抑えているのは、この三人にみっとなくがっつく姿など見せたくないからだ。

 いつでもスマートでクールがモットーの松原の矜持が許さなかった。



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