試練

 08

 トーヤはヒクヒクと躯を痙攣させるが、ペニスに刺したままのカーボンの棒が射精を押しとどめていた。

 デュックのペニスがトーヤの中から出て行くと、赤いものが混じった精液がドロリと流れ落ちる。

 ポッカリと空いた穴がヒクヒクと蠢いていて、まるでまだ物足りないと訴えているようで淫猥だった。

「ああっ……ご主人……様ぁ……」

 切ない声でトーヤが呼ぶ。

 まだ彼の躯は燻ったままで、更なる刺激を求めていた。

「これでわかっただろう。自分がどれほど淫らな心と躯を持っているかということを……。平凡な刺激ではお前の淫らな躯は満足しない。お前を満足させてやれるのは私だけだ」

 トーヤの瞳が恍惚とした視線で有川を見ているのが分かった。

「私のスレイブになりたいと心から思うなら、もう一度私の前に膝間づいて、私の足に口づけを。そうしたらイカせてやろう」

 黒服達は有川の言葉で、拘束してる手足を自由にした。

「これ以上私に反発するというなら、そんなスレイブはこちらから願いさげだ。どこにでも好きに行くがいい」

 そう言った瞬間、トーヤの表情が青ざめた。

 よろよろと歩きだそうとした瞬間、腰に力が入らないのだろう、トーヤの躯が崩れ落ちた。

 しかし、誰もトーヤを起こそうともしない。

 トーヤはゆっくりと這うようにして、有川の元へと近づく。

 観客達はその様子を、固唾を飲んで見守っていった。
 
 一歩、一歩と足を引きずるように有川へと近づく。ようやく傍へと辿り着き、トーヤは有川も元に膝間づいた。

 そして頭(こうべ)をゆっくり垂れて、その上品な革靴に口づける。

 それは酷く倒錯的な様だった。
 なのに、なぜか神聖なもののように見えた。

 すると、今まで冷酷な笑みしか浮かべなかった有川が柔らかな笑みを見せたのだ。
     
「いい子だトーヤ。きっとお前は私の期待を裏切らないと思っていたよ」

 有川の言葉に、トーヤも見せたことのない穏やかな表情で有川を見上げていた。

 観客の一人がパチパチと手を叩いた。その一瞬後、会場は割れんばかりの拍手の音に包まれる。

 しかし、それはすっと上げた有川の手で制された。

「ステージはまだ終わっていませんよ。彼の褒美がまだです」

 その言葉にぴたりと拍手は止んだ。

「さあ、足を広げなさい。皆様にもよく見えるように大きくね」

 トーヤは素直に足を広げた。まるで自ら進んで広げているようだった。

「本当はもっとこの棒で虐めてあげたいところだが、もう時間もあまりないから今日は抜いてあげるよ」

 有川がカーボンの棒を引き抜くと、トーヤの躯がビクッンと跳ねた。

「ふふっ、これぐらいの刺激では射精できないだろう」

 トーヤよりも有川の方が彼の躯を知り尽くしているようだ。

「そのまま足を開いていなさい。私が踏んであげよう」

 そう言うと有川は革靴を履いたままで、彼のペニスを踏みつけた。

「あぁああ────っ!!」

 トーヤの背が仰け反る。

「こんな痛みでさえも、今の君なら溜まらない刺激だろう」

 ギュウギュウとペニスを踏みつけられる姿は見ている方が痛い。

 しかし実際されている本人は快感を感じているようで、いやらしい嬌声を上げ続けている。

「ほら、ペニスを踏まれて感じる自分を皆さんにもっと見て貰いなさい。トーヤがどれだけ変態か、皆さんによく知って貰わないとな」

「あぁあっ、いやっ……ダメっ……ひぃいいっ!!」

「見られて更に感じている。本当にどうしようもない淫乱だね。コリコリにチンポを硬くしているじゃないか」

 有川に言葉で責められて、更に感じているようだった。

「あぁっ……ご主人様っ……でるっ……ひぃっ……やあぁあっ……出ますっ……」

 トーヤは快感に蕩けた顔で、躯中をひくつかせていた。

「いいぞ、射精を許す」

 その声が終わるか終わらないかの内に、トーヤの躯がビクビクと跳ねた。

「あぁあぁ────っ!!」

 トーヤのペニスから白いものが吹き出た。
 ビュッと派手に吹き出したわけでなく、まるでお漏らしでもしたように、ダラダラと精液が溢れ出す。

 あまりにも長く、射精制限をしていたせいだろう。

 しかし、会場は割れんばかりの拍手と歓声に包まれた。

 その中で、トーヤは恍惚とその快楽を享受し、口元から涎を垂れて失神した。

 トーヤの頭が床に叩きつけられる前に有川はその腕でトーヤの頭を支える。

 有川はトーヤの身体を黒服の男達に委ね、ショーは多勢の拍手を受けながら幕を閉じた。

 


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