デート

 03

 街中では男も女も誰もが真澄を振り返る。
 真澄は視線に怯えていたが、私はとても自慢げに彼の手を握っていた。

 この子は自分の恋人だと宣言して歩きたいぐらいだ。

 私はウキウキと弾んだ心のまま、真澄を水族館へと連れて行った。

 最初は警戒して緊張していた真澄も、いつしか180度の大きなパノラマの水槽の前では感嘆した眼差しで魚達を見つめていた。

 海の縮図を謳い文句に掲げているこの水槽には、ジンベイザメといった大型魚から鯵のような小魚まで様々な種類の魚が泳いでいる。

 真澄は夢中になって魚を見つめていた。

 楽しそうに眺める真澄を見て、私は水族館を選んで正解だったと喜んだ。

 テーマパークや映画館なんかも候補としは考えていたものの、それこそテーマパークでは親子みたいだし、映画では趣味が合わないだろうと思った。

 彼ぐらいの年頃なら、息子と同じように、やはりアクション映画などが好きなのだろう。それではあまりに色気もない。

「真澄は魚が好きなんだね。見ててそんなに楽しいかい?」

 私が声を掛けると、さっきまで楽しそうだった表情が、急に曇った。
 まるでさっきまで私の存在を忘れていたかのように。

 私の胸は少しだけチクリと痛んだ。
 
「向こうに行ってみようか、そろそろアシカのショーが始まるらしい」

 はいと答えた真澄の表情は、やはり強張っていた。
 私は真澄の手を握った。彼の指先は少しだけ冷たかった。

 ◇
  
 3時間ほど私と真澄は水族館の中で遊んだ。ショップで真澄はイルカのぬいぐるみを気に入ったようだった。

「買ってあげようか?」

 三千円ほどで真澄が喜んでくれるなら安いものだ。
 しかし、真澄は首を横に振った。

「別にこのぐらいなら気を使わなくても構わないんだよ」
「でも、お家に持って帰ったら、お母さんが不思議に思うから……」

 確かに中学生の真澄がこんなぬいぐるみなど持って帰ったら母親に疑われて当然だろう。

「なら、この小さいやつにしよう。これぐらいならお友達にお土産で貰ったと言えば、疑われないさ」

 それでも遠慮しようとする真澄の言葉もきかず、私は小さなぬいぐるみを買って与えた。
 初めてのデートなのだから、なにか記念になるものを渡したかったのだ。

「あの……ありがとうございます」

 少し強引だったが、真澄は私に感謝の言葉を述べてくれた。きっと育ちがいいのだろう。
 
「礼にはおよばないよ。私が君に上げたかっただけだから」

 そんな彼のことが私は増々好きになった。
 私は彼の手を引いて、暗がりの人目にはつきにくい柱の陰に隠れて、私は真澄にキスをした。

 彼のことが可愛くてしょうがなかった。

 真澄は少しだけ抵抗して、やがて諦めたように私のなすがままになった。
 口づけながら、彼のほっそりとした腰を撫でる。微かに真澄は震えた。

 そんな反応さえ愛おしくて私は彼の躯を撫で回した。

「んんっ……ダメっ……やめて下さい……」

 彼の形の良い尻から、内股の辺りを撫でてやると、彼はぎゅっと私の腕を掴んだ。

「約束を忘れてしまったのかい?」

 私が耳元で囁くと彼の抵抗が止んだ。

「お願いします……これ以上されたら、僕……」

 フルフルと震える真澄は泣きそうな顔で懇願する。

「これ以上されたら何?……さあ、言ってごらん」
 
 私はクスクスと笑みを漏らしながら、会陰からアナルに掛けての谷間に、何度もやんわりと指先を這わせる。
 すると真澄の躯が大きく傾いだ。

「ダメっ……ああっ……」

 真澄は必死に声を押さえながら身悶えていた。

「真澄……ほら、言うんだ」

 アナルの周りを刺激してやると、布越しでも、ヒクヒクと蠢いているのがわかる。

「お願い……ダメっ……勃っちゃうから……」
「どこが?」

 グリグリと敏感な場所を刺激しながら、意地悪に問う。

「おちんちんが……勃っちゃうから……やめて……」

「本当にやめていいのかい……もう、こんなに膨らんでるのに」

 薄い布地は、すでに真澄の股間の違和感を知らせていた。

「女の子格好で、こんなところを膨らせて真澄は恥ずかしくないのかい?」

 私は布越しに勃起している性器に触れた。




/ / 戻る / Top