Trip

 15

「やめて下さい。そんなことしないで下さい」

「それなら、私の我侭を聞いてくるかい?」

 真澄は追い詰められたように、私を見つめ、そしてゆっくりと頷いた。

「ありがとう、真澄」

 私は彼を抱き寄せ、細い繊細な肩を抱き締める。

 私に身を任せている真澄は、心から私を慕っている。

 純粋で人を疑うことを知らない真澄が愛おしい反面、大人の狡猾さで彼を篭絡する自分に罪悪感を感じないわけではない。

 だが、それさえも自分の欲求には勝てはしなかった。

 真澄の額にキスをして、私は細長く折った黒い布を彼の目に当てた。

「仁さん……」

 声色に怯えや不安が混じっている。

「大丈夫、私は君の傍にいるから」

 動いて外れないようにしっかりと止める。
 彼が見えないことを確認し、合図を送った。

 予定の場所から機材を持った女性が現われる。

 今日の為に雇ったカメラマンだ。
 私はどうしても真澄とセックスをしている動画が欲しかった。

 美しい場所で、美しい真澄を抱く。
 それを記憶媒体として残せるなら、いくら払おうが惜しくはなかった。

 だが、他の男に真澄の痴態を見せるのだけは許せなくて、女性のカメラマンを雇ったのだ。

 彼女は素早く二台のカメラをセッティングし、私に準備完了の合図を送る。

 まだ彼女は10m以上も離れているがそれでよかった。流石に最初から近くで撮影すれば真澄に気づかれる恐れがある。

 さあ、これで準備は万端だ。
 あとは、私が真澄を最高の被写体に仕上げるだけだ。

「さあ、真澄。今から服を脱がせるからね」

 私は興奮ではやる気持ちを押さえながら、真澄の胸のリボンに手を掛けた。

 ***

 旅行は最高だった。
 人生でこれほど充実して幸福だったことはなかったぐらいだ。

 金は随分散財してしまったが、あの幸せな旅行プラス、最高の作品まで残せることができたのだ。

 あれから一ヶ月、私はデータが擦り切れるかと思われるほど、何度も繰り替えしては、あの時の動画を見ていた。

 ほんの少しの空き時間にスマートフォンを取り出して、動画を再生する。

 緑の中に白い真澄の裸体は眩しいほどに映えて美しかった。

 私は白い胸に口づけ、薄く色付く乳暈をまるで乳飲み子のようにチュウチュウと吸い付く。

「んんっ……あぅううっ……」

 敏感な胸を刺激されると、すぐに真澄の躯は魚のようにピチピチと跳ねる。

 最初から真澄の胸は敏感だったが、今は更に感度を増して、たぶんその辺の女達より敏感な性感帯となっている。

 私はねっとりとその胸をいたぶるのが好きだった。

 そのせいか、真澄の乳首は最初のときより三倍は大きさをましている。

 その弄りやすくなった乳首を何度も舐め、吸い付き、歯や指先で虐めるのだ。

「やぁああっ……あっ、もう……やぁあああんっ!」

 胸しか弄っていないというのに、真澄のペニスは勃起してその先端から透明な雫を零している。

 それだけでなく、腰をゆらゆらと揺らし、まるで淫婦のごとく誘っているような淫らさだった。

 それでも私は真澄の乳首を責めるのを止めなかった。

 涎で濡れそぼり、赤く腫れた先端を摘みねじる。

「あぁあっ……ひぃいいっ……」

 真澄の口元から唾液が溢れる。

 フフフッ、目隠しをしているせいか、屋外でセックスをしているせいか、真澄の感度はいつもよりも増し、興奮しているようだ。

 私はカメラマンの彼女にもっと近くで撮影するように手招きする。

 私は真澄の乳首に爪を立てた。

「あぁひぃいいいっ……やぁああっ……やめっ……ひっ…」

 彼の背が弓なりにそり、細い足が指を堅く曲げて、何度も地面を蹴っていた。

 

 


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