蜜月

 02

 仕切り直して再び口づける。
 貴哉の小さくて甘い舌に何度も吸い付き、絡ませて、温かな口腔に舌を這わせた。

 ひちゃひちゃと唾液で音を立てながら柔らかな舌を嬲り、心地よい余韻に浸る。

 幸せだった。

 幸福すぎて怖くなるほどに。

 貴哉が智則の元に来てからすでに三週間。

 智則はすぐに貴哉の為に新居を用意した。

 一人暮らしのマンションは手狭な上に、やはり貴哉が住むような環境ではなかった。

 高層マンションの最上階の寝室にはキングサイズのダブルベッドを置いた。

 二人の生活はほぼそのベッドの上が中心だった。

 何度愛したか分からないほどに睦み合っても、飽きるということを知らなかった。

 甘美な蜜は夜毎に甘さを増して智則を誘う。

 禁忌な後ろめたさは背徳のスパイスとなって、更に情慾を煽る。

「パパ……」

 媚びと淫欲の眼差しで智則を見つめる。

 幼さを残した可愛い顔に、それはひどくアンバランスで、魅惑的だった。

 知れば知るほど、抱けば抱くほど夢中になった。

 貴哉の小さなな手が、智則の胸に触れる。

 そして、小さな粒を弄び始めた。

「くすぐったいよ、貴哉」

 息子の可愛い悪戯を、止めようとして遮られた。

「ダメだよ、じっとしてて」

 クスクスと笑いながら、貴哉は智則の乳首を弄るのを止めない。

 しょうがないと智則は貴哉の遊びに付き合うことにした。

 貴哉は次ぎに智則の乳首を舌でペロペロと舐め始める。

 それはまるで子犬がじゃれているようにも見えた。

「もういいだろ、くすぐったいよ」

「ダメダメ、今日は僕がパパの可愛い乳首を可愛がってあげるの」

 そう言って、むきになって智則の乳首に吸い付く。

 チュウチュウと可愛い音を立て、軽く甘噛みされる。
 
 そうやって必死になっている貴哉の姿は可愛いのだが、如何せん智則はどうにもムズムズとこそばゆい。

「どうして全然気持ちよくならないの?」

 悔しそうに貴哉が言う。

「パパのはもう神経が退化してるんだよ。貴哉のと違ってね」

 そう言っても、まだ貴哉は不満そうに口脣を尖らせる。

「じゃあ、こっちは?」

 貴哉は不意に楽しそうに微笑んだ。
 彼が手を伸ばしてきたのは、智則のペニスだった。

「そっちは別の意味で役立たずだ。まだしばらく休みを欲しがってる」

 金も可愛い恋人も智則は持っているが、若さだけは手に入れられない。

 貴哉を死ぬほど可愛がってやりたいが、精神力だけではやはり克服できないものがある。

 すでに二度、貴哉の中に放ってる。再び愛し子を喜ばせるには最低でも三十分はインターバルが必要だった。

 


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