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Real 15 大和のバイクで連れられて来たのは住宅街の一角にある高層マンションだった。 「こんなところに司がいるのか?」 「ついて来たら分かるよ」 大和は駐車場にバイクを止め、裏口からエントランスに入る。 裏口からもキーと暗証番号がいるほど、セキュリティーのしっかりしたマンションだった。 どう見ても、賃貸とは思えない高級そうなマンションだった。 家を出た司がどうゆう暮らしをしているのか俺は全然知らない。 まさか……ここに住んでいるとか? どう考えても、まだ高校生の司が住めるようなところではなかった。 大和は慣れた風に歩いている。彼もここに何度も来ているようなそんな感じだ。 2818とナンバーのついた部屋の前で大和は止まった。 通された部屋は思っていたほど広くはなかった。 十畳ほどのリビングともう二部屋あるようだが、扉はしまっている。 リビングもところどころに散らかっていた。 空き缶や煙草の吸い殻がたまった灰皿、無造作にソファーに掛けられたシャツなど、いかにも生活感がただよっている。 「そこに座ってろよ。コーヒーでも入れてやるよ」 大和は手慣れた様子でコーヒーをドリップする。 「そんなことより司は?」 「ああ、少し遅くなるってさ。コーヒーでも飲んでるうちに着くさ」 なぜか大和と向き合ってコーヒーを飲むことになった。 「俺、コーヒーだけは旨くねーと嫌でさ。自分で入れるんだ。結構旨いだろ?」 確かに香りは凄く良かった。 「おいしい……」 思わず口を出てしまった。 「ホント? お兄ちゃんにはわかって貰えて嬉しいよ。タツキなんて泥水とかいいやがってよ。ああ見えてすげー子供舌なんだよな」 そう言って笑う姿は、確かに18歳に見えた。 「ここって大和の家?」 「まあね」 「一人暮しだよね?」 家族で生活しているような様子には見えなかった。 「そうだよ」 「司もここに住んでるの?」 「まあ、いろいろかな。あいつモテるしな」 ニヤリと大和が笑う。 初めて聞く司の色恋沙汰に、俺の心はもやもやと落ち着かない気分になる。 いいかげん、もうブラコンは卒業しないといけない。 「やっぱり気になるんだ司のこと」 「当たり前だろ。兄貴なんだから」 「全然当り前じゃないと思うぜ。あんたら兄弟の関係は」 「そんなことお前に関係……」 ないと言いかけて、ふいに嫌なことが頭に浮かんだ。 司もここに泊まっていたっていうことはまさか……。 「お前……司と付き合ってたのか?」 ブッ、と大和がコーヒーを吹き出した。テーブル一面にコーヒーが飛び散る。 「汚いな……」 オレは怪訝な顔で、大和を睨んだ。 「おにーちゃんが、気持ちの悪いこと言うからだろうが!!」 大和はボックスティッシュを取り出して、テーブルを拭く。 「オレと司じゃ同族嫌悪もいいところだ。抱くのも抱かれるのもゴメンだね」 「そう……なのか? オレはてっきりゲイって皆、がたいが良くて、漢らしいのが好みなんだと思ってた」 大和は頭が痛そうに、こめかみに手を当てた。
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