狂熱

 02

「勝手なこというな。結局お前達だって、あいつらと一緒だ。好きだとかなんだとか、綺麗ごとをならべて、俺の躯を弄びたいだけなんだろうっ!!」

 どうして俺ばかりが……と思う。
 特に女顏というわけでも、造形が綺麗なわけでもない。
 平均に比べて、背も小さくて躯も細い方だが、それも特別ってわけじゃない。

 それなのに、俺は昔から、男から悪戯をされたり、痴漢されたりするのが多かった。

 そのトラウマのせいか、俺は未だに人に触られるのが苦手だし、触られると恐怖で声が出なくなる。
  
 それなのに、友達と思っていたヤツらにまで、そんな風にみられていたとかと思うと、悲しくて堪らなかった。
  
「このまま他のヤツらにお前がいいようにヤラれるなんてもう我慢ならないんだよ! それならいっそ俺達のものにしてしまえってな……」

「俺は誰のものでもない。お前達のものなんかならないっ!」

 ギッと俺は皆を睨み付けた。

「わかっているさ。だから……躯だけでいい……お前の躯を俺達がいなくちゃ生きられない躯に変えてやる……」

 黒沢が左右の加藤と坪井に目で合図すると、左右から手が伸びてきた。

 指が胸へと向かっているのが見えて、俺は何をされようとしているのか理解した。

「やめろっ……嫌だっ!!……やぁああっ!!」

 二人の指先が、乳暈からツンと飛び出している小さな乳首に触れる。

 加藤はやわやわと揉むように刺激して、坪井は指の腹で何度も弾く。

「やだっ……あぁ……やめろっ……」

 まったく違う刺激が別々の乳首に感じて、俺はそこから沸き上がるむず痒いような感覚に耐える。

「どうしたんだ。男に乳首を弄られて感じているのか?」

「違うッ……感じてなんかっ……アァアッ!!」

 ギュっと強く乳暈ごと抓られて、躯がビクリと跳ねた。

「感じてなんかないよな。男に触られても気持ち悪いだけなんだろ」

「そう……だ……気持ち悪いっ……くうっ……から……やめろっ……」

 断続的に与えられる刺激に、そこが熱く疼きだす。
 それでも、俺は意地でも感じていない振りをした。

 昔からよく男達に弄られていたそこは、女のように敏感だった。

「そんなに俺達に触られるのが嫌なら、最後まで抵抗して見ろよ。それが出来たら解放してやるよ、簡単だろ。男に触られるのが気持ち悪いなら勃つわけないよな」

 ククッと嘲笑うように黒沢が言った。

 悔しかった……堪らなく。

「当たり前だっ!!」

 思わずそう叫んだが、グリグリと凝った乳首を指先で捏ねられて、そこからゾクゾクとした快感が這い上がってくる。

「アァアアっ!!……くうっ……」

 思わず漏れてしまう、変な声を俺は食いしばって必死に堪える。

「さあ、一体どれだけ堪えられるかな。ぜいぜい愉しませてくれよ」

 誰が、お前らなんかを愉しませてやるもんかっ!!

 そう叫んでやりたいのに、敏感な乳首を爪先で引っ掻かれて、息を飲んだ。

「アァッ!……やめろぉ……アアッ……」

「止めろって言うわりには、乳首をガチガチに凝らせて、ちょっと弄っただけで、腰が揺れてるじゃねーか」

 坪井が乳首を摘みながら、グリグリと指の腹で揉みしだく。

「イヤッ!!……やめっ……アァアアッ!!」

 坪井と加藤はまるで競うように、俺の乳首に強い刺激を与え続ける。

 その度に強い快感が、俺の躯の奥を疼かせた。

 熱がそこに集中していくのが分かる。嫌でしょうがないのに、俺の腰は淫らに揺れていた。


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