複数×少年
ショタ,鬼畜,媚薬,輪姦,ピアッシング,ムチ


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 01

「天音ーっ、お前も広太の家いかねー?  新しいゲーム買ったんだって」
 
 帰り支度を始めてる天音に、前の席にいた吉沢が声を掛けてきた。

「え〜っと、ごめん。今日はちょっと……」
「なんだよ、また兄ちゃんか?」
「うん……」

 呆れるたように顔を顰める吉沢に、天音は苦笑する。

「理不尽な兄貴の命令なんて無視しろよ」
「そうゆうわけにはいかないよ。ごめんね、せっかく誘って貰ったのに」
「まあ、しゃーねーよな、別に天音が悪いわけじゃないし」

 天音は自分の心配をしてくれる吉沢に、ほんの少し罪悪感を感じながらも、もうすぐ家に帰れることが嬉しかった。

 じゃあ、また来週ね。と言って教室を飛びだす。

『なんか、最近。あいつ雰囲気変わったよな』
『ちょっと大人びたっていうか、近寄りがたいかんじしねー?』

 そんな風に、後にした教室で噂されていることを、天音は知らなかった。

 

 正門を出ると、そこはいつもと空気が違っていた。
 人の出入りが多くていつも騒がしい場所のはずなのに、今日はやけに静かだった。

 声も出さず、皆ひそひそと囁きあってるだけだった。

 なんだろうこの異様な雰囲気は、天音は不思議に思って、皆がちらちらと視線をよこしている方を見た。

 大っきなバイクの隣りに、金髪のピアスだらけの男が立っていた。

 あれは……確か山崎って言ってた……お兄ちゃんの友達。
 
 天音は青ざめた。顔を背けて足早にそこから離れようとする。

「おい、天音――――っ!」

 名前を呼ばれ、躯が硬直する。
 振り返ると、男は真っ直ぐに天音の元にやってきた。

「てめー今、バッくれようとしやがったな……」
「そっ……そんな僕は……」

 違うとは言えなかった。嘘も怖くて吐けない。

「まあ、いい。来いよ、長谷川さんが呼んでる」

 山崎に手を取られて引っ張られる。

 長谷川と言う名を聞いて、天音の胸が騒いだ。
 あれから二週間たっていた。

 皇紀とはもう何度も肌を合わせたが、あれから長谷川からの連絡はない。

 会うのはすごく怖かった。……だけど、会いたいという気持ちもあって、天音は自分がよくわからなった。

「あのっ、でも今日はお兄ちゃんが早く帰れって……」

 家に帰れば、皇紀とまた、あのいやらしくて気持ちのいい行為に耽るのだ。

「あぁ〜ん、皇紀になら俺から連絡いれといてやる。あいつだって長谷川さんには逆らえないんだ」

 それを言われると、もう天音に逆らうことはできない。
 気づくと、バイクの後ろに乗せられて、すでに発車していた。

 どこに行くんだろう。
 不安でどうしようもないが、今は山崎にしがみつくしかなかった。

 

 それほど時間も掛からない間に、どこかのマンションの前で下ろされた。
 ここに長谷川がいるのかと思うと、天音はなぜか緊張した。

 連れてこられた部屋は、タバコと酒の臭いで充満していた。
 リビングには、あの時部屋にいた男たちが四人いる。だが、肝心の長谷川の姿が見当たらない。

 辺りを見渡してみても、彼の姿はなかった。

「捜しても、見つからないぜ」

 振り向くと、ニヤニヤした顔をした山崎がすぐ後ろに立っている。

「あれ、嘘だから」

 天音の表情がサーッと青ざめる。

「やっぱ、どうにも俺ら諦めつかなくてさぁー。俺らとも遊んでくれるだろ?」

 山崎がそう言ったとたん、さっきまでソファーで寛いでいた男達がいっせいに立ち上がり、笑いながら天音に近づいてきた。

 逃げなきゃ……。

 パニックになりそうな頭と、震える躯を押さえつけて、天音は出口に向かおうとする。
 
 だが、すぐに捕まってしまった。




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