接待

中年×青年
3P,媚薬,玩具,強姦


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 01

 ツンとキツい臭気が、鼻の粘膜に突刺さり、坂下友里は目を醒ました。

 酷い目眩と、頭痛がする。

「ようやく目を醒ましたね」

 すぐ耳元から聞こえてきた声に、自分が誰かに上半身を支えられているのを知った。

 辺りは薄暗くよく見えない。まだ意識がはっきりしてないせいか、状況処理が全くできずにいた。

『ここはどこ?』

 そう言うつもりが、声にはならず、あーとかうーとか言葉にならない音がした。

「ここはさっきまで食事をしていた、隣の部屋だよ」

 目のまえに誰かいた。この声を友里は知っている。そう、自分の上司の田島部長の声だった。
 
 友里はぼんやりとだが思い出していた。
 そうだ……今日は接待で、老舗の料亭に来ていたんだ。

 確か……接待先の専務にお酒を薦められて……いつの間にか意識を失っていた。

 一体……接待はどうなってしまったんだろう。僕はとんでもない失態をしたのかもしれない。

 本当なら、新卒でまだ一年も経ってない自分に、回ってくるはずもないぐらいの大きな商談だった。

 部長の田島と、主任の真田が付き添いで同行しているとはいえ、この接待は、友里にとって千載一隅のチャンスだった。

 だからこそ絶対に失敗できないものなのに……。

 記憶がないなんて……。

 慌わて飛び起きようとしても、なぜだか躯はビクともしなかった。片手を上げるのも酷く重い。

 僕は……一体どうしてしまったのだろう。

「あ、の……せっ……たい……は……」

 ちゃんと話したいのに、上手く咽が動かなかった。

「大丈夫、君の接待はこれから始まるんだからね」

 えっ……?

「たっぷり、高津専務に可愛がって貰いなさい」

 田島の言葉が理解できなかった。
 可愛がるとは……どうゆうことなのだろう?

「初めて君を見た時から、気に入っていたんだよ」

 耳元の声に首を傾けると、すぐそこに高津の顔がそこにあった。友里はずっと、高津を背もたれにしていたのだ。

 高津は五十を少し過ぎたばかりだが、まだ精気も覇気もあまりあるといった感じの男だった。

「小さくて、細くて、色が白くて……大人しくて、控えめなところも、とてもいい……」

 高津の手が友里の太ももを撫でた。その手つきがいやらしい感じがして、友里はゾッとした。

「……き……もの……?」

 高津の手を目で追って、友里は自分が緋色の着物を着せられていることに気がついた。

「ああ、キレイだろう。君の為に誂えた」

「……僕の……ため……?」

「思ったとおり、とても良く似合ってる。知っているかい。緋色の襦袢は昔遊女が好んで着ていたものなんだ」

 想像するにも恐ろしい考えが浮かんで、友里は震えた。

 思いどおりにならない躯。薄暗い部屋は間接照明がほんのりと照らすほどの明るさだ。

 自分が布団の上にいる理由。

 介抱だとしても、腕の中抱き締めるなんて普通はするだろか?

「そんなに、怖がる事はないんだよ。優しくすからね」

 そう言いながら、高津の手が胸元をはだけさせて、入ってきた。

「いやっ……やめ…て…くださ……い」

 手を動かすのもままなならない躯では、高津のされるがままだった。

「なめらかな肌だね。とてもいい触り心地だ」

「んっ……い…やっ……」

 高津が肌を撫で回すと、尾骨辺りがぞわぞわした。



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