温泉

複数×少年 父×息子
輪姦,近親相姦,微スカトロ


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 01

「とーちゃん、温泉ってまだまだなの?」

 山中の代わり映えのしない景色に飽きたのか。ずっと窓にへばりついていた息子が言った。

「あと、もうちょっとな。疲れたら寝てていいぞ」

 紹介された温泉宿は、随分と山奥にあった。電車とバスに乗り継いで二時間、あと三十分は掛かるらしい。

「大丈夫。温泉行くの初めてだし、父ちゃんと旅行するのも、すげー久しぶりだし、どんなとこかなって考えてたら楽しいもん」

 幸太が目をキラキラさせながらいうものだから、芳雄も微笑んだ。

「そうだな。かーちゃんが死んでから、旅行なんて来たことなかったもんな。とーちゃん仕事ばっかしてたから、幸太に寂しい思いばかりさせてゴメンな」

「なんだよ、俺だったら全然大丈夫なんだから、とーちゃんが謝ることなんてないって。それに会社が大変だってこと俺だって知ってるし」

 妻が死んで三年、その間家の家事なども幸太にまかせっきりだった。

 家族で細々と経営していた町工場も、妻が死んでから不況のあおりをくらって更に経営が悪化した。

 本当なら旅行にくる余裕などないはずだった。

 芳雄は幸太に気づかせないように、はぁーと小さな溜め息をつく。

「父ちゃん、建物が見えてきたよ。きっと、あそこだよね」

 道の先にこじんまりとした建物が見えた。
 段々と近寄るにつれ、屋号がはっきりと見える。

「ああ、あそこだよ」

 言う間にバスは宿の前についた。

 こじんまりとした小さな温泉宿だった。

 宿に入ると女将が二人を案内した。宿は新しいとは言い難いが、よく手入れされてはいた。

 部屋に入るといぐさの匂いがする。

「お疲れさまでした。なにもないところですが、温泉だけは源泉の掛け流し
ですから、ゆっくりしていってくださいね」

 女将が丁寧に挨拶をする。
 無骨な芳雄は、はいと答えるだけだった。

「それで……その、真田様から先に温泉にくるようにと伝言を承っております」

 真田という言葉に、芳雄は青ざめる。

「わかりました」

 硬い声で、それだけ言うのがやっとだという感じだった。

「どうしたの、とーちゃん。真田さんって、ここの温泉に招待してくれた人だよね。もしかして真田さんもここに来てるの?」

 無邪気に幸太が尋ねる。

「ああ、そうだよ」

 しかし芳雄は硬い表情のままだった。

「じゃあ、ちゃんとお礼しないとね」

 にっこりと幸太が笑う。

「幸太……すまん……」

 芳雄は幸太に顔を向けられずに俯いたまま謝った。

「どうして謝るんだよ。へんな、とーちゃん」

 幸太は不思議そうな顔で、芳雄を見た。

「それより、お風呂行こうよ。大きい露天風呂があるんだって、さっき女将さんも言ってたし」

「ああ、そうだな……」

「ほら、見て! 浴衣もあるよ。俺、お風呂から上がったら、これ着る!」

 幸太はまるで芳雄の機嫌を取るように、わざとはしゃいでいるようだった。

 その様子が更に芳雄を憂鬱にさせる。
 
 だが、ここに来て、もう逃げることはできなかった。

 芳雄は温泉に向かう為に立ち上がった。

「すっげー!! とーちゃん。すっごい綺麗!!」

 ちょうど紅葉の季節だった。小さな庭園のように、綺麗に植えられた木々が赤や黄色と綺麗なグラデーションをつくっていた。

 湯舟の中には、舞い落ちた紅葉が、ゆらゆらと揺れている。

「それに誰もいないよ。俺ととーちゃんの貸しきりだね」

 幸太は、さっと躯を汚れを落として、湯舟に入る。

「きっもちいい〜っ!! 早く、とーちゃんも入りなよ」

 呼ばれるままに、芳雄も湯舟につかる。

 湯温はそれほど高くなくて、ちょうどいい温かさだった。

 その染み入るような温もりに、緊張がほぐれる。

「ねっ、気持ちいいだろ?」

 にっこりと幸太が笑う。

「ああ、そうだな」

「ほら、とーちゃん。あそこに滝があるよ。すごい勢いだね」

 5mほどの岩場から、温泉が流れ落ち滝を模していた。
 
 ドドドッと水しぶきを上げ、凄い勢いで湯が落ちてきていた。

 幸太はもの珍しそうに滝に近寄ると、思いきってその滝の中に入っていく。

「うわわわっ!!」

 更に激しく水しぶきが捲き散った。すぐに水圧に耐え切れず、幸太が出ててくる。

 頭から水浸しになった幸太は、初めて受ける水の洗礼に唖然としている様子だった。

「あ〜っ、びっくりした。とーちゃん、すげー痛かった」

 滝に当った右肩辺りが少し赤く腫れている。

 無邪気な幸太の様子に、芳雄もおわず微笑んでしまう。

「馬鹿だな、無鉄砲に飛び込むからだ」

「だって、あんなすごい勢いだなんて思わなかったんだよ〜」

「水っていうのは、案外すごいんだぞ。水圧をあげたら鉄板だって斬れるんだからな」

「ほんとに!! 水ってすげー」

 幸太は楽しそうに水しぶきを上げてはしゃいでいると、入り口の扉が開いた。

 どうやら誰かが入ってきたようだ。



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